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映画『秒速5センチメートル』を全力で推してみる記事

秒速5センチメートル

ごぶさたしてます
身の回りで秒速5センチメートル見てない人が意外と多かったのに絶望した今日この頃です
きっかけは私のG+アンケートで、内容は「秒速5センチメートルで心が抉られたか?」
そしたら見てない奴ばっかじゃねーか!とキレたわけです

見ても( ´_ゝ`)フーンって感想しか持たなかった人もいるかもしれない
別に心抉られないよ?って人もたくさんいると思う
まあそれでも一見の価値はあると思っている

そんなわけで全力で秒速5センチメートルを推す記事を書きます
今すぐ見ろ。なんならこの記事読まなくてもいいからまず見ろ。

どんな作品なのか?

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「ねぇ、秒速5センチなんだって。」
「桜の花の落ちるスピード。秒速5センチメートル。」

印象的なセリフから始まる冒頭。
この会話がそのままタイトルになっています。

これ、小学生の会話なんだぜ…?
いくら文学少女だからって普通こんな小学生いねえよ、と
どこの村上春樹の小説の世界だよ、と思わなくもないですが。

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『秒速5センチメートル』は新海誠監督のアニメーション映画です
アニメと聞いて敬遠したくなる偏見持ちの方、ジブリだってアニメですよ?
萌え要素はないです。2話のうぶな香苗ちゃんはめちゃくちゃ可愛いけど。
キャラデザが少女漫画チックで苦手な人もいるかもしれませんがすぐに慣れます。
アニメーションならではの映像美を楽しめます。

主な登場人物は主人公貴樹と明里(あと鹿児島の香苗ちゃん)のみ

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1話〜3話までの3話構成。3話あわせても約1時間と短めです。
以下は簡単なあらすじ
1話「桜花抄」→主人公(中学生男子)が栃木に転校しちゃった初恋の女の子に会いに行く話
2話「コスモナウト」→主人公も転校。舞台は鹿児島の種子島。貴樹に恋する女の子目線の物語。
3話「秒速5センチメートル」→主人公貴樹が大人になってから。

ってこう書くと普通の甘酸っぱい恋物語って思えるな?
確かに甘酸っぱい恋の要素も含まれてますが、この作品の本質はそんなもんじゃないです

この作品のメインは3話といっても過言ではない。
大人になってからの3話「秒速5センチメートル」は約10分くらいしかなく、セリフもほとんどない。
しかしそのわずか10分でこの作品は恐ろしいほど何かを語りかけてくるわけです。

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青春時代にどこかに忘れてきたような思い出
貴樹のようなロマンチックな思い出ではないにしろ、誰でも青春の思い出ってあると思うんですよ

ふとした瞬間にそんな思い出の波にさらわれてしまいそうな時がある
そういう意味で見る者の心を抉ってくるんです

One more time, One more chance

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この作品は山崎まさよしの主題歌なしでは語れない
「いつでも捜しているよ どっかに君の姿を
交差点でも 夢の中でも
こんなとこにいるはずもないのに」

この歌詞が本編の内容にドンピシャです
主題歌の挿入タイミングが本当にズルい。
主題歌だけではなく、全体的に演出が素晴らしいです。
普遍的なストーリーをドラマチックなものに昇華しています。

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この作品で語らずにいられないのが踏切のシーン
冒頭の小学生時代とラストの大人になってからの2回、踏切が登場するわけですが。
視聴者はどうしても冒頭とラストを比較してしまうわけです。
これがまた上手いなぁと。

ラストの「もしかして…?」って振り返ったら、ちょうど電車が通過して視界が遮られる。(しかも両方向からw)
電車が通り過ぎたと思ったらもうその女性はいなかった。
…文学的じゃないですか。

ちなみにこの踏切の場所、小田急の参宮橋と代々木八幡の間にある踏切だそうです。
あの辺りは都市部なのに閑静な住宅街でいいですよね。

映像が綺麗

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新海誠作品ならではの美しい映像です
最初のシーンは桜が満開の景色。圧巻です
色彩の鮮やかさと、光と影の描写が特徴的

この映像の美しさだけでも一見の価値があります

普遍的だからこそ

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俺の青春時代はこんなロマンチックなことはなかったぞ、というのはおいといて
この作品って何か大きな事件や事象が起こるわけではないんですよ
演出でドラマチックな点は多いけど、決して特別なエピソードがあるわけではない
だからこそ多かれ少なかれ自分の記憶と一致する、重ねてしまう部分があるのかもしれない

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新海誠監督のインタビューで”時間による心の変化”がテーマだって言ってたんですけど
そういう気持ちの変化って誰にでもあるものだと思う
例えば恋愛だと、付き合っている当時は
「この人が絶対に運命の人だ。別れるなんて想像できないしこの先も同じ時を過ごしていくのだろう」と確信しがちじゃないですか。
実際その通りになる場合もあるけど、ならない場合も多々ある。若い頃の恋愛なんて特に。
なんだかんだでその人とは別れていずれ違う人と出会って…
こうして先の想いは過ぎ去りし感情となるわけです

それは必然であり。
でも同時に寂しい、切ないものですよね

if

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もしあの時ああしていたならば今もあの人と一緒にいたかもしれない、なんてifをどうしても考えてしまう

この作品でいうと、例えば貴樹の手紙が飛ばされてしまうシーン。
もしあそこで手紙が飛ばされずにちゃんと明里に渡せていたら。
そうしたら明里も貴樹にちゃんと手紙を渡していたと思うんですよね。
で、明里も貴樹に手紙を渡していたら。
二人の関係は変化したし変化しなかったかもしれない。
個人的には、手紙が無事渡されたところで2人が結ばれることはなかったと思いますけどね。

結局貴樹の手紙は飛ばされてしまったし、明里の手紙は渡されなかったんだから考えても仕方ないことって分かってる。
でも考えずにはいられないんですよ。
考えてしまうんです。

結論

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色々ぐだぐだと書きましたけど結論。
秒速5センチメートルという作品は普遍的な作品だからこそ、見る人の境遇によって印象がだいぶ変わると思います。

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最初の方にも書きましたが、私のように見た後に心がズッタズタのボロ雑巾みたいになる人、特に何も感じなかった人と、反応は様々でしょう。
個人的な考え(というか偏見?)ですが、男性の方が女性よりダメージでかいと思います。
女性は結構気持ちの切り替え早い人多いけど、男性はズルズル引きずってる人多いですから。
(特に劇中の貴樹と同じ、30前後のSEやってる男性なんかドンピシャな気がする)

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この男女の違い、まさに貴樹と明里ですね。
明里は、貴樹とのことは大切な思い出だけど、過去のものとして割り切ってる印象があります。
現に別の人と結婚するまでに至ってるし。
貴樹は大人になっても明里のことが忘れられない、他の人と付き合っても明里のことばかり考えてしまうので、心の距離が縮められずに結局別れてしまう。

それがあのラストの踏切の1シーンに集約されてるわけです。
本当に演出が凄い、と同時に辛すぎる(グオオオオオオオオオ

というわけでとにかく見ろ。

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時間も3話あわせて約1時間と短めです。
何度でも言います、一見の価値はあると思います。
心抉られまくってボロボロになってもふとした瞬間にまた見たくなる不思議な作品です。
見た人と思っきり語り合いたいです。

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