原題は『2001: A Space Odyssey』
40年以上前のものでありながら、いまだにSF映画の金字塔的な立ち位置の作品。
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感想
まず最初に抱いた感想。
わけがわからん。
だがよくわからんが凄い。見入ってしまった。
多分一定の時が経ったらまた見たくなって見てしまう、そんな不思議な魅力がある作品。
これが本当に40年以上も前に作られたものなのか!?
っていうくらいハイセンスで美しい映像を楽しむ事が出来ました。
キューブリック監督の作品は初視聴なのですが、とにかく色彩のセンスが凄い。
2016年現在から見ても超オサレ。クール。
時代を先取りしてる感ハンパない。
監督のこだわりが凄くて当時の現場スタッフはほんと大変だったみたいですね。
ストーリーに関してはまさに「考えるな、感じろ。」と言わんばかり。
個人的にこの作品は”理解をする”作品ではないと思っています。
劇中で多くは語られません。
原作小説の説明を敢えて端折って、難解な作りにしたらしいですね。
モノリスなどの詳細を知りたければ「原作読め」ってことみたいです。
管理人もいずれ原作に挑戦してみようと思います。
1つ1つのシーンがゆっくりなので、時間を忘れてこの宇宙空間にのめり込むことが出来る。
あと忘れてはならないのが音楽。
用いられているのがクラシック音楽で、映像と完全に融合してるのがまた凄い。
冒頭の「ツァラトゥストラはかく語りき」は、まさにこの映画の冠ですね。
映画を見た事なくても「このシーンだけ知ってる」という人も多いのではないだろうか。
(カップヌードルのCMでもお馴染み)
あとは宇宙の映像と一緒に流れる「美しき青きドナウ」
優雅な宇宙旅行してる気分になれますね。
もし宇宙に行けることになったら間違いなくこの曲をお供にしようと思います。
まあないでしょうが( ゚д゚ )
印象的なシーン
やっぱりボーマンがHAL9000の記憶機能を停止させるシーンではないでしょうか。
本来コンピュータに感情はないはずなのに、「怖い」と連呼するHALが痛ましい。
徐々に記憶を失っていって、声も段々低くなっていくあたりがゾッとしました。
ハイライト
冒頭
3分ほど真っ暗な画面のまま音楽だけ鳴り続けます。
一瞬「故障か!?」とビビりますがそういう演出なのでご安心を。
ツァラトゥストラはかく語りき
3分ほど待ってようやく映像。
そして「ツァラトゥストラはかく語りき」が流れ出し…
カップヌードルのCMタイトルが出ます。
まずこの冒頭だけで「おおおおおお!」とテンションが上がる。
人類の夜明け
ここからの猿のパートはちょっと眠くなります。
約20分。ひたすら猿の生態ドキュメンタリー見てる感じ。
モノリスを発見する猿達。
骨を道具として使う事を学習し、人類へと進化していくわけです。
映像はとても綺麗なんですが(スタジオ撮影とは思えない)、猿の鳴き声うるさいw
それにしてもモノリスは神秘的かつどこか不気味。
美しき青きドナウ
骨が宙に飛ぶシーンから宇宙のシーンに転換。
ここの転換が本当にスムーズかつ鮮やか。
しばし優雅な宇宙旅行をしている気分になれるシーンです。
40年以上も前の映像とは思えない…。ほれぼれ。
月
かつて猿だった人類はいよいよ月に基地を作って滞在するまでになりました。
月の地中で未知の生命体(?)モノリスを発見。
集合写真を撮ろうとした瞬間、モノリスから謎の信号が木星に向けて発信されます。
木星探査計画
月のエピソードから18ヶ月後の話。
木星探査に向かう宇宙船が舞台。
乗組員は5名。そのうち3名は冬眠状態。
その乗組員に加えて、最高の人工知能といわれるHAL9000コンピュータも居ます。
HALへの不信、そして…
本来、完璧で間違いを冒さないはずのHAL9000。
しかし小さなミスをします。
それに不信感を募らせる乗組員2人。
HALの記憶機能を停止させる計画を立てます。
HALの聞こえない所で話し合った2人でしたが、HALは口の動きを読み取ってその計画を知ってしまいます。
そして乗組員の1人は事故で宇宙の彼方へ。
冬眠していた3人は生命維持装置が故障し死亡。
HALの謀反?故障?により起こってしまった悲劇です。
HALの記憶の停止
1人生き残ったボーマン船長はHAL9000の記憶装置を停止させます。
徐々に記憶を失っていくHAL。
最後に歌を歌うんですが、段々と声が低くなっていくのが痛ましいというか…
どことなく悲しい気持ちになる、印象深いシーンです。
ワープ
ここでボーマン船長はワープします。
様々な色彩・映像が飛び交い、まあぶっちゃけ意味不明なシーンなのですが
観る者を釘付けにさせる何かがある。
どうでもいいけどここのボーマンの顔芸に笑ってしまう。
謎の部屋
長いワープを経てたどり着いたのは謎の部屋。
宇宙服を着たボーマンはすっかり老けこんでいる。
そして謎の黒服の老人、料理を食べる。これもボーマン。
気付いたらベッドに臥せっている謎の老人、これもボーマン(のようだ)。
老人が指差す先には第3のモノリス。
何の前触れもなくそこにあって、ゾクっとしました。
軽くホラー。
このシーンもとかく意味不明である。
だが目が離せない。
ラストシーン
臥せっていた老人はいなくなり、赤ん坊のような見た目の未知の生命体(?)が現れる。
ボーマンが進化した?
そして流れる代表曲「ツァラトゥストラはかく語りき」
地球にゆっくりと向かう映像で終わりを告げます。
いや、もうマジで意味がわかんねえ。
なのに謎の迫力と興奮と感動。
とにかく意味が分からないながら、この作品が人を引きつける何かを持っているのは事実。
それがまた、40年以上経つ今でも高い評価を受けている理由なのだと思う。
コメント
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